2010年05月07日

PSP版burst記06

 連休で少し間が空いてしまいましたが、まったりと続けているPSP版burst記。原作ではプリンセスホテルでの爆弾騒ぎがあったりで終盤へと大きく物語が動く12月5日ですが、PSP版ではそのシーンが翌日に持ち越されていますので、同日の小次郎編と同じくかなりまったりと進行してます。その中で、原作では12月3日にあった弥生・まりな・真弥子三人での酒盛りシーンがこの日の夜に変更されていたりと、時間軸的な変更も目立ちます。

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 ネタバレ注意!苦手な御方は注意してお読み下さい。

【まりな編 12月5日】

・朝目覚めても真弥子とは昨日の件で壁が出来てしまったようなぎこちなさが残る。

 前日の襲撃騒ぎの後、護衛方針の確執からか気持ちよく朝を迎えられない二人。原作ではこの時点でかなり信頼関係が生まれているのと比べると大きな違いがありますね。大まかに言えばまりな編の12月5日というのは、この確執が解けて二人にようやく護衛任務ではない信頼関係が生まれるという流れになるのですが、そのきっかけというのがPSP版では後述の弥生を交えた三人での酒盛りシーンになります。

 これがどうも原作に比べると唐突な印象が強く、自分を守ってくれていることには反発しているままなのに、親友のように打ち解けて酒盛りをすると信頼し始めるというのは順序が逆なんじゃね?という感じはします。原作ではこの日の酒盛りシーンは物語序盤の締めくくり的な位置にあり、まずまりなと真弥子は護衛する側・される側という関係ではなくて友達になるところから始めるという流れになるわけですから、後のプールでの襲撃騒ぎを経て二人の信頼関係が生まれていくという流れに比べると、PSP版で酒盛りシーン等の時間軸を変更したのはちょっと失敗したかなーという印象ですね。 

・真弥子のことでまりな、雪乃に相談。雪乃からのアドバイス「空気みたいに存在する」とその有り難さがわかるかも。任務で接するから溝が出来る→だから余計なことは考えないで一人の人間として真弥子を守る方針に変更。

・というわけで真弥子のガードの仕方を変更。四六時中ぴったりくっついているんじゃなくて、距離を置いて見守ることに。


 真弥子の護衛方針で悩むまりなに雪乃がアドバイス。意識し過ぎているから相手も構えてしまうんじゃないかという、雪乃おねーさんの有り難い助言にまりなも思うところがあったらしく、真弥子の護衛方針を変更。SPのように四六時中ぴったりくっついているのはよくないということで、真弥子の視界に入らない位置から彼女を見守るという方針に変更し、真弥子に意識させないことでリラックスしてもらおうという路線に変更します。

 アホか。

 と、思わずPSPの小さい画面につっこみを入れてしまったくらいの衝撃展開。まあ、助言内容を受け入れるところまでは間違ってはいないと思うのですが、そこから先で取った行動がアホまるだし。一級捜査官の設定台無しのトンデモ行動に大きく落胆すること間違いなしのシーンと言えるでしょう。

 どうもPSP版のシナリオライターさんは、まりなの型にはまったお堅い捜査官らしからぬ奔放な魅力を、ともすれば「感情で動く、思うより先に身体が動く」という風に解釈しているんではないか?と危惧してしまうことが多々あります。国家の機密を守る内調という聞き慣れぬ組織のエージェント、しかも任務達成率99%オーバーという設定を見ればいかにも冷徹な任務遂行マシーンをイメージしますが、実際のまりなは非常に感情豊かで魅力的な女性像。実はここがEVEシリーズを通してかなりライターに左右される根幹部分でもありまして、例えばTFAなんかでは彼女の諜報員としての冷徹な部分にスポットを当てるという方法で少々ユーザーから批判を受けたりもしました。またEVEジェネでは「内調捜査官」という彼女の肩書きを敢えて外すことで素の法条まりなという女性を描いて来ましたが、何だかオロオロするばかりでエフィのインチキテレポートにまんまと引っ掛かったりという体たらく。挙げ句小次郎に弱音を吐いたりという、これまたまりならしからぬシーンもありました。

 まりな像は色々解釈があると思うのですが、やはり彼女の魅力は「大事な芯のところでブレがない」という所だと私は思うわけで、任務を完璧に遂行しているときも、護衛ターゲットの少女と楽しく過ごすときも、彼女はオンやオフを上手く切り替えているわけでもなく、まして諜報員や情報官としての冷徹な一面を押し殺しているわけでも、内調捜査官という肩書きを効果的に使い回しているわけでもなく、あくまで法条まりなとして全力で生きているに過ぎないんだよと、そういう部分にあると思うのです。

 護衛ターゲットである真弥子とギクシャクするよりは、親友のような関係でいる方が護衛任務は遂行しやすいわけですが、だからと言って任務のために彼女と親密になろうとあざとく擦り寄ったりしているわけではありません。もしそういう軽薄な人間であったならば、真弥子のような少女はまりなのそういう魂胆を見透かしてしまうと思うんですよね。本当に彼女と親友になりたいから、大事な友達を守りたいから…国のために危険な任務を遂行するエージェントであろうと、エルディアの王位継承問題に翻弄される少女であろうと、彼女は彼女、そして友達は友達。

 そういう意味では、一生懸命真弥子のために視界から消えたりする姿もかわいいっちゃあかわいいんですが、でも別にまりなをおバカちゃんにする必要はないわけで(笑)、この辺の格好良さと可愛さを両立させるキャラ像の難しさを今回も思い知らされる気がします。

・まりな、真弥子と小次郎の後を尾行。小次郎編参照。

・カノーパスホテル前で源三郎とプリシアを発見。会話の内容は今のまりなには意味が分からないが、どうやら源三郎がプリシアをホテル内に保護していた模様。源三郎は「海外クライアントの令嬢を預かっている」とまりなに説明。


 真弥子と小次郎の束の間のデートに関しては小次郎編の方に書いてますので省略しますが、ここで源三郎とばったり遭遇してプリシアを見かけることになります。勿論この時点ではまりなはプリシアの存在は知らないので源三郎の取り繕いを疑うような必要も無いのですが、プリシアの行動に関しては原作と大きく異なっている点がこのシーンでもよくわかるようになってますね。

 というかプリシアに関してはホントにただのワガママ王女という感じで、原作にあった可愛らしさや凛としたお姿がキレイさっぱり吹っ飛んでいて本当に泣けてきます。どうしてこうなった、どうしてこうなった…(AA略)

・真弥子に尾行していたことがバレて怒られる。「自由にして良いって言ったかと思えば裏でコソコソ尾行して…そっちの方がよっぽどタチが悪い」とのキツイお言葉。
 ごもっともな真弥子の怒りに、何とまりな、この真弥子の反発に逆ギレ。「こっちは仕事でやってるのに男とデートなんかしちゃって!」的な発言にまりなの株だだ下がり。


 結局このまりなの尾行も目敏い小次郎に気付かれてしまい、真弥子に上記のような反論のしようもないキツイ言葉を投げかけられてしまうのですが、まさかそこで内調捜査官が、いや、それ以前に一人の大人の女性が、少女の正論に逆ギレするか?という、これまた目を疑うようなシーンが繰り広げられます。

 穿って見れば、真弥子を敢えて怒らせることでこれまで溜め込んでいた鬱憤なんかを吐露させてしまおうという、まりななりの気遣いにも繋がるかと思うのですが、上で書いた通りこれまでのまりなの描写がアレなので、結局ただの逆ギレにしかなっていないという悲しい一幕。まりなは真弥子の親友であると同時に、やはり真弥子が今まで接したことのない「余裕のある年上の友人」である必要もあると思うのですが、どうもその辺も弱いですね。とほほ。
 
・この後、勢いで真弥子がまりなの部屋に泊まることになる。真弥子の支度で部屋に戻ると部屋が荒らされている。護衛に不安があるのでまりなの部屋に宿泊。両シーンの展開は同じだが、それぞれ時間軸は変更。

・弥生を呼んで三人で酒盛りのシ−ン。これが功を奏したのか、真弥子とは仲直り出来た模様。


 というわけで半ば強引に三人での酒盛りシーンに突入し、雨降って地固まる的な流れで真弥子とは仲直り出来ましたよという流れでこの日は終了します。最初にも書きましたが、酒盛りシーンの順序が変わっているのと、この直前の逆ギレシーンの流れから考えると非常にご都合主義的な仲直りシーンという感じがして非常に残念な印象。18禁描写の変更からか伝統のワカメ酒なんかも当然カットされてますし、会話内容も完全に別物に変わってますので、「20代後半のオンナに酒が入ると荒れるんだぞー」という中に真面目な少女が放り込まれるという、このシーンの面白味も当然薄れてしまってます。

 また、まりなと弥生が酒の力を借りてわざと酔っている風でいたという描写もカットされているのが地味に大きな変更点。おかげでただの酔っぱらいのくせにこれまた全然面白くないという、正直相当寒い展開になってしまっているのですが、まあPSP版では今に始まったことでもないので…と段々慣れてきている自分がコワイ。そんなシーンでもありました。

 まったりとした展開だからこそ見えてしまう描写や解釈の変更が目立った12月5日でした。  
posted by talk at 15:47| Comment(2) | 【PSP】burst error EVE the 1st | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
うる覚えなんですけど、酒盛りのシーンで、おじ様と偶然〜ってくだりから弥生が
『偶然が3度続くのなら・・・』
的な話があったと思うのですが、そのシーンもばっさりカットでしたよね・・・。
あのシーンで、弥生かっけぇって思ったのになぁ。
Posted by akira at 2010年05月07日 23:41
>akira様

 弥生に限らず、PSP版は各キャラのカッコイイセリフなんかも大いにばっさりカットされてしまっているので、みんな等しく残念な気持ちになれます(笑)

 そしてキャラの描写・性格も大きく変更されているPSP版ですが、弥生は公式設定で「探偵としては無能」とまで書かれているという、結構キツイ変更が為されているのが特徴ですね。弥生は小次郎や源三郎のような派手な活躍をするタイプの探偵では無いですけど、探偵としては実績も十分にあったはずなんですが、どうもPSP版ではわかりやすく落とされてしまったようで残念な限り。おまけに言動なども原作の弥生なら絶対に言わないようなセリフをサラリと言わせちゃったりしてて、ファンとしてはそうとうキツイ変更が為されてしまったキャラになってしまってます。

 後半〜終盤でどう巻き返すのかに注目したいです…けど、見通しは明るく無いんだよなあ…
Posted by talk(管理人) at 2010年05月10日 01:24
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