2011年03月09日

PSP版burst記11

 恥ずかしながら、帰って参りました――

 昨年の忙しさも相まって前回のレビューから半年以上も間が空いてしまいましたが、また今回からPSP版burstのレビューを再開したいと思います。正直後半になればなるほど原作との相違点…などと言ってられないほどの変更がされており、というかもうほぼ別作品じゃね?的な文章と展開が続くPSP版。コレを最後までやり通すのは、EVEへの愛が深い私にはかなりの苦行とも言えるわけですが、まあ折角後半付近まで書いたんだから、もう最後までやりきっちゃえ!的に根性を出して、最後までこのレビューをやり通す為私は帰って参りました。気分はもう核をぶっ放す時のガトーの気分ですね。スターダストメモリー。

 ちなみに今回から記事カテゴリを「EVE&剣乃・管野」から「【PSP】burst error EVE the 1st」に変更し、これまでのレビューも同カテゴリにまとめて掲載しております。読み返したい時は是非ご活用下さいな。

 さて、前回から相当間は空いてしまいましたが、今回は小次郎編の12月7日後半…数々の目論見や背景が明るみになり、burst終盤の幕開けとも言えるハッキングシーン後の展開をレビューすることに致します。そして氷室好きにとっては未だに語り草とも言える、氷室のダイブシーンも遂に登場!同時に長年の氷室バカとして生きてきた私にとっては試練とも言えるレビューになるわけですが、果たして…?

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※ネタバレ注意!苦手な御方は注意してお読み下さい。


【小次郎編 12月7日_ハッキング後】

・情報取得後、危ない目に遭わせたくないということで氷室を帰らせる。潜入捜査官だった原作と違ってPSP版の氷室はあくまで一般人、しかも高校生なので、子供を危険な目に遭わせたくないと言う小次郎のポリシーが垣間見え、そんな感じで子供扱いされることに怒る氷室という構図。

 原作ではこの後から小次郎&氷室の共同捜査が開始。孔や御堂の事を調べるためにディレクタールームや大使館に突入するぞ!という感じになるのですが、氷室の設定が捜査員から普通の女子高生に変更されているために、小次郎はそんな氷室を巻き込みたくないという感じで帰します。ハッキングに関しては知的探求心を満足させるだけで良かったかもしれないが、ここから先は命にも関わるかもしれない。遊びじゃ無いんだぞ――という感じですね。そんな感じで自身の事を心配してくれる小次郎の意図を、氷室は「子供だからバカにしてる!」と解釈してぷんすか怒って出て行きます。まあ、勿論この後に結局行動を共にはするのですが、後に二人が結ばれる経緯なんかも原作とは相当変わってきますので、その辺も込みでの変更というところでしょうか。

・ネルの携帯から着信。出るとプリシアが。ネルに引き渡した後はホテルに匿われていたが、そこを襲撃された模様。プリシアを保護していた連中は皆殺害され、ネルも敵の手に囚われてしまう。ネルたちのおかげで何とか逃げ延びたプリシアは小次郎の事務所に辿り着く。

・ネルから電話。電話口からはデブの甲高い笑い声が。


 エルディア王位継承問題の方はどうやら本格的に暗闘を開始しプリシアが襲われネルが囚われてしまった!という緊迫した状況が展開されることになります。

 さて、これからの物語の展開は原作と大きく変わりまして勿論その都度レビューをしていくことになりますが、ここで簡単に原作(12/6)とPSP版(12/7)の展開を記しておきますね。

<原作>
 エール外国人学校、ディレクタールームを物色→大使館突入→氷室が所員に→行方不明のプリンが事務所に戻る→プリンの仕える「高貴な御方」と会うためにプリンセスホテルへ→プリン=プリシアが判明し、孔の部隊に襲われる→廃ビルに捕らわれ、茜と共に脱出。

 と、12月6日の一日の間にかなり目まぐるしく事態が進行することになりますが、何せ既に学校が燃えてしまったり、プリシアは最初からプリシアだったりするもんですからPSP版の展開はかなり変わってきます。

<PSP>
 再度氷室の協力を得て大使館に突入→氷室とお風呂→事務所に戻って就寝

 つまりPSP版では大使館突入後の展開が時間軸的なモノも込みで原作と相当変更されることになってまして、一気に終盤へと突き進む原作と比べると展開の方も時間を割いてゆっくりと進行するようになります。また、王位継承問題のキーアイテム(原作では原版、PSP版では宝剣)を小次郎が入手する経緯もかなり変更されて来ますので、この騒動に於ける小次郎のポジションというのも原作とは違って来る点も大きいです。


・ネルの居場所を探して街を奔走する小次郎。大使館にディーブが入っていくのを見、大使館への潜入を決意。しかしその為には厳重なセキュリティを破る必要があり氷室の協力無しでは到底ムリな状況。

・ネルを救う為に氷室の協力を仰ぐとヘソを曲げていた氷室もこれを了承。ただし氷室が付いていくのが条件。危険が迫っても氷室を絶対守ると約束して小次郎と氷室の二人で大使館に突入。


 というわけで紆余曲折はあったものの小次郎&氷室が大使館に突入します。プリンとネルに違いはあるものの、どちらにせよ「エルディア王位継承問題のキーマンである王族に仕えている者」の為に危険を冒して大使館に突入するという流れは共通してますね。

 ちなみに大使館に潜入する経緯も変更点あり。原作では逃げ出したプリンを追い掛けるために黒服連中の警備が手薄になった隙を見て二人は突入しますが、PSP版ではハッキング前に氷室の指示によって御堂の入館証からパーソナルデータをスキミングしており、この時点で既に大使館への突入は可能になってます。勿論その為には氷室のハッキング技術を使う必要があり、先程この事件に首を突っ込むなと注意したものの結局氷室に協力を要請しないと…という流れ。

 小次郎が怪しまれるのを承知の上で大使館の御堂に接近するシーン(※あまち小次郎の件)は原作12/6の冒頭。この時まりなはマジックミラー越しに小次郎を注視して、小次郎を真弥子を救った人物であると同時に御堂の周囲を嗅ぎ回る要注意人物として認識するという、小次郎とまりなの二度目の接点が生じていたわけですが、PSP版では12/5に小次郎と真弥子が束の間のデートを楽しむシーンにそれが生じていたためにこのシーンは割愛されています…って、これ、ハッキング前のレビューで書いてないといけない内容でしたね。忘れていたのでここで書いておきます(笑)。

・大使館へのに潜入するも、御堂の口からあのメイドは神に召されたと聞かされる。ここから真冬のプールにダイブの流れは同じ。ちなみにEVE伝統のダイブムービーは無し!

 いよいよ大使館に突入!勿論細かいセリフ等の変更はあれど、突入後のおおまかな展開は原作とほぼ同じで、氷室はちっこい女子高生になってもやはり真冬のプールにはダイブすることに変わりはありません。EVEの伝統とも言える氷室ダイブのムービーシーンですが、PSP版ではCGに変更されているのが何とも残念といえば残念な仕様ですね。
 
・女子寮で氷室と共にお風呂に入る。氷室はスク水姿。危険な状況の中で自分を守り抜いてくれた小次郎に、氷室は小次郎のパートナーになりたいと言い出す。

 「小次郎の腕の中でなら、私どんどん強くなれる気がする」

 ただし原作の、捜査官である身分を捨て去ることを決意するという流れではないため、氷室の想いは汲み取るもののこの時点で小次郎は氷室の申し出には明確なおっけーは出さずにいる。

・風呂場で氷室とのキスシーン。しかし流石にこの外見の氷室とのキスシーンはロリコン一直線な香り。


 九死に一生を得た二人は氷室の女子寮に戻って冷え切った身体をお風呂に入って温め合う、いわば氷室と小次郎が結ばれるシーンではありますが、流石に18禁的な展開にはなりません。もしなったら都の条例違反で犯罪ですよ?おーこわ…

 まあ何にせよ小次郎と氷室の関係はこの時を境により親密になっていくんだろうというものを匂わせる、転機的なシーンという位置付けではありますが、氷室の性格そのものが大きく変わっているのでこの時のシーンのニュアンスも結構変わっていますね。

 PSP版burstがリメイクされるにあたり、色々な新キャラが追加されたり、既存キャラも容姿や性格、設定が相当変更されましたが、何と言ってもこの氷室ほどキャラ像が180°変更されているキャラもいないでしょう。容姿は「三十路オーバーの奇跡的若作り」から「正真正銘のロリ」に。言動は「普段はツンツン、ぎゃーぎゃー」から「内向的なオタク趣味の少女」に。更に行動理由も「捜査官としての正義感や義務感」から「ハッキング技術を試したいという興味本位」に変更されています。そもそも普通の女子高生ですからね、PSP版は。

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 そんなわけで小次郎との関係、小次郎への感情なんかも大きく変更されているわけですが、原作の氷室は公僕としての使命感が故にガチガチになってしまっていた自分自身の思考や態度を、小次郎という奔放な生き方を貫く男との出会いが変えていくという感じでした。PSP版氷室は先にも書いたように内向的で、オタク趣味の少女。ハッキングやクラッキングといった高度なインテリジェンススキルに興味を覚え、それが故に「学校で学ぶ」という日常に退屈さを覚えてしまい、何処か冷めたように毎日を送る少女という感じですね。

 そこに何やら学校の周囲を嗅ぎ回る小次郎が現れます。小次郎に協力することは自身のハッキング技術を披露する絶好の機会でもあり、氷室にとっての小次郎は退屈な日常を変えてくれる存在でもありました。同時に、画面を通してでのみ感じてきた「秘密を暴く」、「事件の真相を探る」事への喜びが危険と隣り合わせであるということを、まさに身体で感じさせた特別な存在という面が大使館突入シーンでは描かれます。そのことの危険性を小次郎は十分に承知しており、だからこそ氷室が首を突っ込むことを拒み続けて来ました。それでも小次郎は、大使館で命を落とすような目に遭った時も氷室の身体を抱えて命を守ってくれました。

 氷室が小次郎に特別な感情を抱いたのは当然とも言える流れではありますが、小次郎は氷室のその感情を吊り橋理論と断じてやんわりと拒みます。おそらくは氷室にもうこういう目には遭って欲しくないと言う優しさでしょう。勿論自分よりも遙かに年下の少女の想いを受け止めることへの戸惑いもあったはずです。この後疲れて眠り込んでしまった氷室を見届け、半ば逃げ出すような気持ちも抱えながら女子寮から去る小次郎…原作のシーンと比べても相当に変更されていますね。

 自分自身が長く正しいと思い込んでいたものを否定することなく、そうではない在り方を示してくれた小次郎に対して押しかけ女房よろしく惚れ込んだ原作と違って、PSP版の方は少し年上の男性に対する憧れのようなものも感じさせますね。原作ではこの後パートナーとして恋人として、この二人の関係は四年以上も続くことになりますが、PSP版の二人がこの後どう発展することになるのかを匂わせるような描写がこの後も出てくるのでしょうか。最後にちょいと注目してみたい箇所です。

 それにしても、「スク水を着たロリ少女と一緒にお風呂に入る」というのは、流石にどう評して良いのかわかんないシチュエーションですねえ。シーン自体は別段悪いわけでもないのですが、どうにも小次郎がロリコン一直線に見えてしまうのは避けられません。まあ、元々女性の守備範囲に関してはかなり広い男ではありますから、そこを考えれば実はそれほど違和感は無いはずなんですけど〜。

・事務所に戻って、ネルの身を案じるプリシアを元気づけながら就寝。

 この後、プリシアを目の前にしてもネルの事を話す気にはなれず、そのまま互いに言葉少ないままに就寝…という感じで怒濤の一日は終了します。上にも書いた通り原作ではこの後同日中にまだまだ色々なアクシデントに見舞われる小次郎ですが、PSP版では設定も後の展開もかなり変更されて来ますので本日はここまで。いやいや、お疲れ様でした。

……

 と、そんな感じで久々のPSP版burstレビューを書いてみました。流石に大使館突入シーンとなると氷室バカのハートに火が点くのか、いつの間にやら後半は氷室に関しての記述になってしまいましたが、まあ、そこはそこ。ウチならではの独断と偏見なレビューということで一つご容赦下さいまし。

 さて、次回はまりな編のハッキング後について。シーン展開自体は短いのですが、考察諸々が長くなってしまいましたので別枠で更新したいと思います。
posted by talk at 05:35| Comment(3) | 【PSP】burst error EVE the 1st | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
楽しみに待っていました。

物語の全体の構成が、序盤はゆったりと進み事件発生後めまぐるしく展開していった原作とは全く違うものになってましたよね。
全体的に同じペースというか・・・。
俺的にはどんな理由があれ、小次郎があそこで氷室を連れていくことに違和感がありました・・・。
Posted by akira at 2011年03月09日 12:55
久しぶりすぎてネルって誰やねんが第一印象でした。

えっとなんて言いますか氷室は高校生なんですよね?
直接関係ないネルのために大使館進入するか?
ってのが感想で
脚本家誰やねんレベルでわけ分かりません
もうこれは直木賞作家様超えるくらいの作品ですね
Posted by 曹長です at 2011年03月09日 18:40
>akira様

 長い間お待たせして申し訳ありませんでした。これから何とか最後までやり遂げる所存ですので平に平に〜。

 「全体的に同じペース」というのは仰る通りで、何となくべたーーっと進んでいくという印象なんですよね。やはりコマンド方式では無く、ボタンを押すだけのノベライズ方式ならではの現象ということでしょうか。それに加えてやはり文章の変更も大きいですし、展開の順序をイジるだけでも相当変わっちゃうもんなんですねえ。

>曹長様
>ネル

 いや、まったく(笑)。何せ元々いないキャラな上にステレオタイプなメイド萌えキャラなので影が薄いんですよねえ。プリシアのプリン部分を別キャラとして新たに成立させているというのは、それはそれでアリだとは思いますし、それほどストーリー全体を崩壊させるほど的ハズレな目論見とは思わないんですが、やはりプリン=プリシアだったという事実の衝撃は小さくないのに、そこをわざわざ削ぎ落とす必要は無かったんじゃないのかなあとは思います。

>氷室

 これも仰る通り、特殊なスキルを持っているとは言え普通の女子高生ですから、彼女の協力を小次郎が拒むようになる方が当然と言えば当然なんですよねー。

 でも、結局キャラチェンジをしたものの氷室が小次郎と大使館に突入しないわけにはいきませんので、この「普通の女子高生を危険な目に遭わせる」という部分でのキャラ作りやストーリーの引き込み方としては「好奇心」とか「興味がある」程度では少々弱いかなあという印象です。

 極端ですが、氷室がバーローみたいな学生探偵みたいなことを趣味でやってるとか、或いは何かしらの理由で事件に巻き込まれるようになってしまったとか、そういうエッセンスがもうひと味ほしかったかも。
Posted by talk(管理人) at 2011年03月09日 22:25
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